仕事中や勉強中にBGMや音楽・YouTubeを流すとパフォーマンスが落ちる?【コンサルティング】
昨今では仕事中や勉強中にBGMと言った音楽を聴きながら打ち込む方が多いのではないでしょうか。
しかし、この音楽を聴きながら仕事や勉強を行うとパフォーマンスが低下する・低下している可能性があります。
つまりこの“ながら”をしながら同時に2つ以上事を行うと脳への処理が膨大になりパフォーマンスの低下につながります。
クリエイターの井上( @Kouki_Inoue0411 )です。
僕も音楽を聴きながら作業をする事がありましたが、集中力が続かないな。と思っていました。
思い込みで「テンションが上がるから」などと言ったことはかえってパフォーマンスの低下を促しているかもしれません。
BGMを聞きながら認知テストを行った結果
2007年にグラスゴー・カレドニアン大学が行った実験で、研究チームは、40人の被験者に対して以下の4パターンの環境で認知テストを受けさせました。
- テンポの速い曲がBGMに流れている
- ゆったりした曲がBGMに流れている
- 環境音がBGMに流れている
- 完全な無音
その結果は、BGMを聞きながら認知テストを受けた被験者は、みんな(1~3の方)点数が下がっていました。
最もパフォーマンスを下げた曲は
BGMの種類によってテストの結果には次のような違いが見られました。
- テンポの速い曲が最も脳へのパフォーマンスを下げた
- 環境音よりもゆったりした曲の方が悪影響は大きい
- もっとも成績が良かったのは無音状態
つまり、BPM(テンポ・拍数)が速い曲を聞くほど脳の処理能力は下がっていくため、結局は無音状態が一番パフォーマンスが上がるようです。
ただし、この実験では研究者が選んだBGMを使っているため、「自分が好きな曲を使えば効果があるんじゃないの?」といった疑問もありました。
そこで、英ウェールズ大学が2010年に行った実験も参考してみます。
更に研究チームは被験者を3つのグループにわけました。
- 自分の好きな音楽を聴く
- 自分の嫌いな音楽を聴く
- 完全に無音
この状態で認知テストを行ったところ、結果は同じで最も成績が良かったのは無音状態で作業をしたグループでした。
BGMを聞いたグループは、どちらも成績が50%も下がってしまい、作業中に自分の好きな曲を流してもパフォーマンスは低下すると言う結果がでました。
人の脳はマルチタスクが出来ない?
そもそもこの様なことが起きるのは、人間の脳は、マルチタスクができない仕組みになっているからです。
現在進行形の作業と全く関係のないBGMを聞くと、私たちの脳は音の方にリソースを割いてしまい、結果として作業の効率は低下します。
これは、専門的には「無関連音効果」と呼ばれる状態で、パソコンやスマートフォンでいろんなアプリを起動したせいでCPUの処理力が下がったようなもの。
人間の脳にとって、BGMは負荷が重すぎるのです。
2011年に独ケムニッツ工科大学が発表したメタ分析も紹介します。
これは、過去に行われた数100件のBGM研究から、信頼性の高いデータを選んで大きな結論を出したものです。
「過去の研究データをまとめると、BGMは文章を読むプロセスをさまたげ、記憶力も下げてしまうようだ。
引用元 : ハーバービジネスオンライン 仕事中にBGMを流す人は無能!英大学の研究で判明
一方で、BGMは感情面やスポーツの能力には良い影響をもたらすだろう」
知的な作業にのBGMは、基本的に悪影響で気分を良くしたい時か、スポーツでテンションを上げたい時にしか効果を発揮しないと言う結果がでました。
それでも作業中にBGMを流す人が多いのは、単に音楽で気分が改善していると思い込んでおり、パフォーマンスが上がっていると勘違いをしています。
つまり、音楽で気持ちが良くなった状態を、「作業効率が上がった!」と勘違いしています。
BGMは作業を行う前に聴くと効力がある
音楽を聴きながらと言う“ながら”理論を掲げている方には残念な結論ですが、必ずしもBGMが駄目なわけではありません。
音楽のパワーを活かす道は「作業の10~15分前に好きな音楽を聞いておく」というもので先に取り上げたウェールズ大学の研究者によれば、あらかじめ好きな曲を聞くことで脳内にドーパミンが分泌されて集中力が高まります。
その勢いを使って、一気に作業に取り組むわけによってパフォーマンスの向上を狙います。
1 : 作業の10~15分前に好きな曲を聴く
2 : 完全に無音の状態で作業をスタート
3 : 30分~45分で休憩をし再び好きな音楽を聴く
4 : 上記の休憩をはさみ完全に無音の状態で再スタート
音楽と言うツールを作業中に最大限に発揮する方法は、この様な方法が最高にパフォーマンスの向上につながります。
まとめ
この様にBGMを聴きながらやYouTubeを聴きながら作業をする“ながら”作業は、パフォーマンスを低下させることが結論できています。
なので、最高のパフォーマンスを発揮させることが出来る方法は、シングルタスクでマルチタスクを行うと脳の処理が追い付かずインプットもアウトプットもパフォーマンスも低下します。
作業を行う時は、基本的にシングルタスクで休憩の合間で好きな音楽を聴くと効率がアップします。
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